基底の変換
基底の変換とは
ベクトル空間
と数ベクトル空間
との間に全単射な線形写像が存在するとき、そのベクトル空間
はn次元というのでした。この節では、そのような写像を複数扱いたいとき、その写像どうしの関係を考えるにはどうしたら良いかを説明します。
ベクトル空間
をn次元として、全単射な線形写像
と
が存在するとします。このとき、全単射な線形写像
が存在して
とすることが出来ます。これによって
と
の関係を考えることが出来ます。また、
は数ベクトル空間から数ベクトル空間への写像なので行列によって表すことが出来ます。
ここでは
に
を合成することで
が得られているのでこの行列を
から
への基底の変換行列といいます。
は恒等写像id(identity map)を基底を与える写像
と
において表現した表現行列であるとみなすことができます。
これは、以下の図式が可換であることに対応します。
ここで
から
への変換行列
の矢印の向きは
から
であることに注意してください。
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