線形写像
お待たせしました。ついに線形代数の主役、線形写像を説明します。線形代数では、この線形写像をいかに扱うかというのがメインテーマとなっています。
線形写像とは
線形写像とはベクトル空間からベクトル空間の写像のうち、線形性という性質を持つものを言います。
V,WをK上のベクトル空間とします。写像f:V→Wが以下の性質を満たすとき、写像fを線形写像といいます。
u,v∈V,c∈K
- f(u+v)=f(u)+f(v)
- f(cv)=cf(v)
これはVで計算した後にfで写したものと、fで写した後にWで計算したものが一致するということをいっています。
線形代数とはこの線形写像をいかに扱うかを考える学問のことです。つまり線形写像を理解できたあなたはついに線形代数のスタートラインに立ったのです。線形写像の説明が出来たので、次のページからは線形写像のエレガントな表現の仕方について説明していきます。
今回のまとめ
- 線形写像とは線形性という性質を持つ写像のことである。
- 線形代数とは線形写像をいかに扱うかを考える学問のことである。
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